誰もいない教室でチェロを弾くのが好きです。
どこか哀愁漂うチェロの響きは、ほっとするような孤独を与えてくれます。ちょうど4年前のこの時期も最後の定演に向けて、ひとり朝練をしていました。

中高の部活動での思い出は挙げだしたらキリがありません。ちょっとくすぐったくなるような日常の思い出の中で、最後の定演に関しては案外呆気なく終わった事を覚えています。最後の曲、最後の楽章、最後の小節へとどんどん進み、気づいた時にはまるで青春の残骸のように残るホワイトボードの連絡事項を消していました。

"朝早く起きて夜遅くまで練習した日。あんまり乗り気じゃないけどとにかく頑張った日。実はそれこそが夢なんだ。夢は目的地じゃない。旅路そのものだ。"
これは今年1月に亡くなったNBAのスーパースター、コービーブライアントが永久欠番セレモニーで語った言葉です。バスケ選手の格言を部日誌に引用するのは、クリスマスに花火やるみたいで申し訳ないのですが、何度もトロフィーを掴み、NBAきっての努力家として知られる彼の言葉には他分野にも通じる共通のメンタリティーがあるはずです。

楽器は一朝一夕には上手になりませんし、待ちに待った本番も驚くような速度感でさっとすり抜けていきます。そのような中でも、日々の楽器への向き合い方や演奏を共にするメンバーとの時間など、演奏会までの過程を大切に出来る人になりたいと思います。


19M 瓜阪
学指揮、チェロパートリーダー
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